ろ過マイスター

液体のろ過、純水など、元フィルターメーカーの営業マンが情報を発信するブログ

フィルターカートリッジの交換目安は?管理方法のポイントを解説

色々な工程でフィルターカートリッジによるろ過がされていますが、その中で「カートリッジの交換タイミングっていつなの?」という疑問をお持ちの方が多いですね。

フィルターカートリッジといっても、糸巻きカートリッジや積層カートリッジなど安価な物からプリーツカートリッジ、メンブレンカートリッジといった高精度で高額な物まで幅が広いです。

またろ過したい液体によっては汚れも少なく、いつまで経っても目詰まりしないので、交換タイミングが分からないケースも多いです。

この記事では、フィルターカートリッジの交換タイミングについて、詳しく解説していますので、お悩みの方は、ぜひ、最後まで読んでみてください。

■この記事を書いた人■
元フィルターメーカーの営業マン。15年間の勤務経験を活かし、ろ過や水処理について情報を発信中。現在は、フリーで工場のろ過、水処理のコンサルタントを行っている。

フィルターカートリッジの交換目安について

フィルターカートリッジの交換目安は、使用しているフィルターシステムやカートリッジの種類によって異なります。

一般的には

  • 圧力管理
  • 流量管理
  • 時間管理

ですが、まずは下記5項目について、順に確認してみましょう。

1. メーカーの指示を確認

フィルターカートリッジの取り扱い説明書やメーカーのウェブサイトには、交換頻度に関する指示が記載されていることがあります。まずはそれを確認しましょう。

ただ使用状況により交換タイミングが異なるため、具体的な数値の記載がないケースも多いです。

2. 水質と使用量

水の質やカートリッジの使用量によって、交換頻度が異なります。特に汚染の多い水を処理する場合は、カートリッジを頻繁に交換する必要があります。

3. 濁度や味の変化

水の濁度が増加したり、濃度が変わったりする場合、カートリッジが効果的に機能していない可能性があります。これらの変化が見られたら、交換を検討してください。

4. 定期的な点検

フィルターカートリッジを定期的に点検し、目詰まりや劣化の兆候を確認しましょう。目詰まりや劣化が見られたら、交換が必要です。

5. 最終的な交換目安

これらの要因を考慮して決定するべきです。定期的な点検とメーカーの指示に従うことで、水の品質を維持するために適切なタイミングでフィルターカートリッジを交換できます。

フィルターカートリッジのおすすめの管理方法は、流量計を取付けて流量管理をすることです。例えばアナログの圧力計で管理した場合、それを確認した人により誤差が生じますし、時間管理は本来はもっと使用できるにもかかわらず無駄に交換している可能性もあります。(コストの無駄)

その点、流量管理は数字での管理のため、誰が管理しても同じ基準で判断できます。

フィルターカートリッジを交換しなかった時のリスク

フィルターカートリッジを適切なタイミングで交換しない場合、以下の問題が生じる可能性があります:

1. 汚染物質の透過

古くなったカートリッジは効率が低下し、汚染物質を効果的に除去しづらくなります。これにより、水の品質が低下し、不純物や有害物質が水中に残る可能性が高まります。

2. 味や臭いの悪化

フィルターカートリッジが劣化すると、水の味や臭いに変化が生じることがあります。これは飲用水や調理用水の品質に悪影響を及ぼす可能性があります。

3. フィルターシステムの損傷

古くなったカートリッジを使用し続けると、フィルターシステム自体に損傷が生じる可能性があります。これにより、システム全体の寿命が短くなる可能性があります。

4. 適切な衛生状態の維持が困難

カートリッジが汚れたり劣化したりすると、システム内部が清潔な状態を保つのが難しくなります。これが細菌や微生物の繁殖を促進する可能性があります。

まとめ

フィルターカートリッジを定期的に交換することは、水質を維持し、フィルターシステムを正常に機能させるために重要です。メーカーの指示に従い、フィルターカートリッジの交換スケジュールを守ることをお勧めします。