硝酸性窒素の排水処理に困っている工場は割と多いです。
硝酸性窒素を処理する方法は、一般的に「生物処理」が採用されており、下水処理や硝酸を多量に使用する工場で「生物処理」は必要不可欠ですが、悩むのは硝酸を使用しているが、量が少なく、窒素の規制値を若干超えてしまう工場です。
それなら「生物処理」を導入すれば良い、と簡単にはいきません。というのも、「生物処理」は導入コストも高額で、且つ、管理も大変なのです。
ここでは「生物処理」の解説とそれに代わる処理方法を説明させていただきます。
「生物処理」での硝酸性窒素処理
生物処理というのは、簡単に書くと硝酸性窒素をバクテリアに食べさせて無害化する方法。ポイントは、このバクテリアが働きやすい環境を作ること。特に水温が重要で水温が低すぎるとバクテリアの動きが悪くなり、窒素を処理できなくなってしまいますし、最悪、バクテリアが全滅してしまう可能性もあります。
生物処理
硝酸性窒素の含有量が多いなら、「生物処理」が必須ですが、濃度が低いなら他の方法を考えた方が良さそうですね。
硝酸性窒素の濃度が低いならイオン交換が良い
硝酸性窒素を除去する方法は、生物処理以外にもあります。その一つがイオン交換樹脂で吸着させる方法です。
イオン交換樹脂には、陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂があり、硝酸性窒素は陰イオン交換樹脂で吸着できます。
イオン交換樹脂は、NaOHかNaClで再生しますが、その際に硝酸性窒素を含有した廃液がでるため、それは別途処理もしくは業者に引き取ってもらう必要があります。
オルガノ製 硝酸性窒素除去装置
水処理メーカーのオルガノで硝酸性窒素を除去するイオン交換装置を販売しています。<硝酸性窒素除去装置「NA-FL」>
イオン交換で吸着除去するタイプの装置で、自動で再生が可能。
処理能力:3㎥/h、6㎥/h、10㎥/h
排水処理で数ppm窒素が超えている場合は、「生物処理」よりも「イオン交換」で対応した方が、イニシャルコストもランニングコストも抑えることができます。
陰イオン交換樹脂に保持された塩化物イオンと、水中の硝酸、亜硝酸イオンを交換することにより、水中から除去します。
硝酸性窒素にお困りの方は、一度、オルガノさんへ相談してみてはいかがでしょうか。
以上、最後までお読みいただき、ありがとうございました。