新しい家の場合、ほとんどのキッチンで蛇口一体型の浄水器が取り付けられていますよね。我が家にも取り付けられています。
ちなみにtakagi製の浄水器です。
その浄水器には、フィルターカートリッジが取り付けられていて、定期的に交換しています。交換目安はメーカーによって異なりますが、大体、3ヵ月毎の交換を推奨しているようですね。
カートリッジの構成は、活性炭+ろ過が一般的です。
私が水処理関係の仕事をしていることもあり、フィルターカートリッジがあるとそれについて見解を述べたくなってしまいます。
浄水器のフィルターカートリッジは、価格が高いものから安いものまで幅広いですが、「本当にそこまで必要?」と思うこともしばしば。
ということで、今日は浄水器のフィルターカートリッジについて書かせていただきますので、これから浄水器をご検討の方は、ぜひ、参考にしてください。
そもそも浄水器は必要ない?
浄水器は我が家の蛇口にも取り付いていますが、「そもそも浄水器なんて必要ないんじゃないの?」と個人的には思っています。
というのも、日本の水道水は水道法で水質基準が決められており、処理方法も確立されています。
ですから基本的には、そのまま飲める水ということですね。
最近は、PFAS(有機フッ素化合物)が水道水に混入しているという話もありますが、それでも日本の水道水は安全です。
“有害”化学物質PFAS 各地で波紋広がる | NHK | WEB特集 | 環境
浄水器のフィルターでは、残留農薬や微粒子、ものによってはPFASも除去できるようですが、フィルターの状況による部分もあるので、何とも言えません。
例えば、交換直後であれば、きれいなフィルターですから不純物を除去できますが、しばらく使用していれば、フィルターに不純物が蓄積して、それ以上不純物を補足できないという可能性もあります。
個人的に浄水器のフィルターに求める性能は、残留塩素(カルキ)の除去くらいですね。残留塩素は臭覚や味覚に影響を与えるので、おいしく水を飲めません。
それ以外の性能はあってもなくても、どちらでも良いですね。
水道の水質は地域により異なる
水道水の水質は全国一律ではないです。よくテレビの番組やアンケートで「どの地域の水道水がおいしいのか?」という質問がありますが、実際、地域により水道水の味は異なりますね。
なぜ、地域により水道水の水質が異なるのか?
その理由は
- 水道水のもとになる水の水質が違う
- 水道水を造る際の処理方法が地域によって違う
からです。例えば滋賀県と愛知県の水道水を比較します。滋賀県の水道水は琵琶湖の水を処理して水道水にしています。琵琶湖の水は常に流れているわけではなく滞留していますよね。滞留時間の長い水は、空気中から色々な物質を溶け込ませ水質が悪くなっています。
水質の悪い水を水道水にしようとした場合、処理工程も複雑になり処理するための薬品の添加量も多くなります。
一方、愛知県の水道水は木曽川の水を処理して造っています。琵琶湖と違い木曽川は流れが速く滞留時間が短いので、空気中の物質をあまり溶け込ましていないです。
そのため水道水にするための処理も工程が少なく済み処理に使用する薬品の量も少なくなります。
- 水道水のもとになる水がきれい⇒水道水もきれい
- 水道水のもとになる水が汚い⇒水道水も汚い
ということですね。色々な浄水器が販売されていますが、本来であれば水道水の水質に合った浄水器を選定して、フィルターカートリッジも水質により変える必要があると感じますが、浄水器メーカーはそこまで説明していないケースが多いです。
九州地区は井戸水を飲むケースが多い
私が以前、九州の方とお話しをした時、井戸水のことを水道水と言われていました。「えっ?」という感じでしたが、九州ではそういうご家庭が多いようですね。
もちろん井戸水の分析をしていますし、殺菌のため塩素を添加しているケースもあるため、人の体には問題ないですが。
ただ、井戸水は地震や近場で工事などをしていると水質が変わる可能性があるため、井戸水の場合は浄水器を取り付けておいた方が良いですね。
<井戸水に塩素を添加して殺菌⇒浄水器の活性炭で残留塩素の分解>
この工程を作ることができれば、安心して飲める水になります。
浄水器のフィルターは何を選べばよい?
多種多様の浄水器が販売されているので、迷ってしまう方もいらっしゃると思いますが、基本的には活性炭が入っているフィルターであれば何でも良いです。
(おそらく活性炭の入っていないフィルターはないと思いますが・・・)
浄水器のフィルターは高いものから安いものまで様々ですが、活性炭が入っていれば水の味もおいしくなりますし、安全性も向上します。
といっても、日本の水道水は安全ですから、安全性は気にする必要はないですが。
浄水器の選定⇒活性炭が入っている+価格
これで十分です。
以上、最後までお読みいただき、ありがとうございました。