数年前、至ることろで見かけた水宅配タイプのウォーターサーバーですが、最近はあまり見かけないですね。水道水タイプのウォーターサーバーも出てきてちょっと押され気味なのかもしれませんが。
ウォーターサーバーを選ぶ際、「水宅配タイプ」が良いのか「水道水タイプ」が良いのか悩みますよね。
でも水や水道水のことを少しでも知っていれば、ウォーターサーバーは「水道水タイプ」一択となります。
この記事では、ウォーターサーバーと水について書かせていただきますので、ウォーターサーバーをご検討の方は、是非、最後まで読んでみてください。
水宅配タイプの原水は地下水
水宅配のボトルの水の原水(元の水)は、地下水を利用しているケースが多いです。つまり井戸水ですね。場所によっては川の水を使用していますが、どちらにしても大差ないです。
ただ、そのままの水を宅配するわけにはいかないので、逆浸透膜装置(RO膜)を使用して、地下水に含まれる不純物を取り除きます。
ここでいう不純物というのは、地下水に溶け込んでいるカルシウムや鉄、シリカなどのミネラル分ですね。
逆浸透膜装置(RO装置)に通水するとどうなる?
逆浸透膜装置(RO装置)に通水させた地下水は、ほとんど不純物のない水になります。一般的に言われているかどうかは分かりませんが、純水になるということです。
少しだけ化学のお話をすると水の化学式はH₂Oです。純然たるH₂Oは電気を通しませんが、でも一般常識として水は電気を通すという認識です。
本来、電気を通さないはずの水が電気を通す理由は、ここで言う不純物(ミネラル分)が水に溶け込んでいるからです。例えばカルシウムCa⁺やカリウムK⁺、ナトリウムNa⁺、シリカ(ケイ素Si⁻)などの不純物が、電気を運ぶ役割をするので、「水は電気を通す」という認識になっています。
ミネラル分の補給
逆浸透膜装置(RO装置)で不純物を取り除いた純水にミネラル分を補給します。「純水そのままではダメなのか?」と聞かれそうですが、正直なところ純水が体に良いのか悪いのかはよく分かりません。
純水は水ではありますが、金属などの不純物を溶け込ます作用があります。例えば、鉄の配管に純水を通水させていると鉄が溶けて、配管に穴が空いてしまいます。
夏場は塩素濃度が高い
水道水の場合、消毒のために添加される塩素について、水道法で0,1mg/L以上1mg/Lの塩素濃度と規定されています。
水道水の場合、長期間にわたって滞留することがないので、一定の塩素濃度を保っていれば問題ありませんが、水宅配のボトルの場合、長期保存の可能性もあるため、ある一定の塩素を添加しておく必要があります。
以前、私も水宅配タイプのウォーターサーバーを使用していましたが、夏場は明らかに塩素臭かったです。
水宅配タイプの水は高すぎる
水宅配の価格と水道料金についてです。
水道水の料金は、地域により異なります。というのも水道の元となる原水の水質により処理方法が違い、手間のかかる原水の場合、水道料金は高く、少ない処理できれいになる原水の場合は、水道料金が安くなります。
と言ってもそれほど大きく異なるわけではありません。
平均的な水道料金は
1㎥当たり200円ほどです。(1㎥=1,000L)
※イメージとしては、お風呂(湯舟)のお湯が、180~200Lです。
つまり、1Lあたりの単価は、0.2円です。
一方、水宅配のボトルは、20Lで2,000円前後の価格帯です。1L当たり200円ですね。
ちょっと高すぎないですか・・?
処理に色々な手間はかかっていますが、それは水道水も同じことです。何なら水道水の方が処理工程はしっかりしています。
浄水器か水道水タイプのウォーターサーバーがおすすめ
日本の場合、水道水がきれいなので個人的に飲み水は水道水で十分と考えていますが、よりおいしく水の飲むのであれば、ウォーターサーバーの利用も良いですね。
ただ、ウオーターサーバーを選ぶ際、水宅配タイプか水道水タイプかを選ぶのであれば、水道水タイプを必ず選びます。
せっかく日本で暮らしているわけですから安全で安い水道水を利用しないのはもったいないです。
以上、最後までお読みいただき、ありがとうございました。