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【2025年版】福岡県の水道水の硬度・シリカを考察

九州最大の都市圏を抱える福岡県。都市化が進む一方で、実は全国的に「水源が乏しい県」としても知られています。

そんな福岡県では、水資源を効率的に活用し、安定した水道水を供給するために、高度浄水処理やダムの活用、広域連携など、さまざまな取り組みが行われてきました。

本記事では、福岡県の水道水の水質や硬度、原水の特徴、高度処理技術の導入状況、他地域との比較、水道料金、さらには浄水器の必要性まで、実生活に直結する情報をわかりやすく解説します。福岡で暮らす方、引っ越しを検討している方にとって、水道水の“リアルな実態”を知るヒントになるでしょう。

 

福岡県の水道水の特徴

水源の割合

福岡県の水道水は、全国平均と比較してもダム・河川水への依存度が非常に高いのが特徴です。

水源の種類 福岡県の割合(%) 全国平均(%)
ダム・河川水 80% 53%
地下水 20% 47%

特に福岡市では地下水依存度が低く、河川やダムから取水する比率が高いのが特徴です。地下水依存度が低く、河川やダムからの取水が中心であるということは、水質が天候や季節によって大きく左右されやすいという特徴を意味します。

地下水は比較的安定した水質を保ちやすいのに対し、河川水やダム水は大雨による濁り、渇水による水量不足、藻類の発生などに影響を受けやすいためです。

このため、福岡市の水道水は高度な浄水処理技術(オゾン処理、活性炭吸着など)を導入し、年間を通じて安定した水質を確保する努力が行われています。

(その分、水道料金は高い)

また、広域的な水源確保(複数のダム・河川から分散取水)により、災害時や渇水リスクに備えた体制も整えられています。

つまり、地下水依存が低い福岡市では、通常時の水の安定供給だけでなく、異常気象や災害発生時にも備えた高度な水管理システムが重要な役割を果たしているのです。


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硬度と味わい

福岡県の水道水は、中程度の軟水〜中硬水に分類されます。

地域 硬度(mg/L) 分類
福岡市 50~60 軟水~中硬水
北九州市 30~50 軟水
久留米市 40~60 軟水~中硬水

全国平均と比較するとやや硬めですが、クセのないまろやかな味わいが特徴です。

シリカ含有量

福岡県の水道水に含まれるシリカ濃度は、地域により異なりますが、概ね次の通りです。

地域 シリカ濃度(mg/L)
福岡市 15~20
北九州市 10~15
久留米市 18~22

シリカは美容や健康への効果が注目されており、適度に含まれている点は福岡県の水道水の魅力と言えるでしょう。

同じ九州地方の水道水のシリカ濃度は下記の通りです。

県名 主な都市 シリカ濃度(mg/L) 備考
福岡県 福岡市 約20 河川水を主水源とし、シリカ濃度は中程度です。
熊本県 熊本市 約59 地下水を主水源とし、シリカ濃度が高めです。
大分県 大分市 約53 地下水を主水源とし、シリカ濃度が高めです。
佐賀県 佐賀市 約62 地下水を主水源とし、シリカ濃度が高めです。
長崎県 長崎市 データなし シリカ濃度の公的データは確認できませんでした。
宮崎県 宮崎市 データなし シリカ濃度の公的データは確認できませんでした。
鹿児島県 鹿児島市 データなし シリカ濃度の公的データは確認できませんでした。

福岡県の水道供給体制

広域連携の推進

福岡県では、水不足リスクに備えるために広域水道連携が進められています。例えば、福岡都市圏では「筑後川水系」や「遠賀川水系」など複数水源を組み合わせることで、安定供給を目指しています。

福岡県では降水量が比較的少なく、過去に深刻な渇水を何度も経験しています。特に福岡市は、地下水源に乏しく河川やダムに依存しているため、大規模な干ばつや長期的な少雨の影響を受けやすい地域です。

このため、特定の水源に依存し続けると、ひとたび水不足が発生した場合に生活用水や産業用水の供給に重大な支障をきたすリスクが高まります。そこで「筑後川水系」「遠賀川水系」など複数の異なる水源を組み合わせ、分散して水を確保する広域水道連携が進められているのです。

水源を分散することで、特定の河川やダムが渇水しても他の水源から補える体制が構築でき、地域全体で水の安定供給を維持できるようになります。これにより、福岡都市圏における渇水リスクの低減と、持続可能な水利用が実現されています。

福岡都市圏の水道水供給量(参考データ)

供給対象人口 日最大給水量(m³/日)
約240万人 約1,100,000m³

福岡県の水道水に関する課題

渇水リスク

福岡県は過去に何度も深刻な渇水を経験しています。特に1994年の大渇水では、福岡市で約295日間の給水制限が実施され、大きな社会問題となりました。

水質管理の重要性

ダムや河川を水源とするため、気象条件による水質変動リスクが高く、高度浄水処理(オゾン処理・活性炭処理)を導入している浄水場も増えています。

まとめ:福岡県の水道水は「自然の恵みと管理努力の賜物」

福岡県の水道水は、ダム・河川水に強く依存しながらも、安定供給と高水準の水質管理が行われています。渇水リスクを抱えつつも、広域連携によってリスク分散を進めるなど、今後も安心・安全な水道水供給に向けた取り組みが続けられるでしょう。

福岡県なら渇水のリスクに備えてボトルタイプのウォーターサーバーがおすすめ

福岡県は全国的に見ても渇水リスクが高い地域です。過去には、長期間にわたる給水制限や節水要請が発生したこともあり、水の安定供給に不安を抱える場面が少なくありません。

そんな福岡県において、万が一の水不足に備える手段として注目されているのが「ボトルタイプのウォーターサーバー」です。

なぜボトルタイプのウォーターサーバーが良いのか?

ボトルタイプのウォーターサーバーは、各家庭に設置する専用の水ボトル(通常12L前後)を使用します。水道直結型と違い、災害や断水時にも手元のボトル水があれば飲料水や生活用水を確保できるのが大きな強みです。

また、宅配で定期的にボトルを届けてもらえるため、自宅に備蓄水が常にある状態を自然に作ることができます。

福岡県におすすめのボトルタイプウォーターサーバーメーカー一覧

メーカー名 特徴 水の種類 ボトルサイズ
プレミアムウォーター 天然水を使用。全国配送網が強み。デザイン性も高い。 天然水(非加熱処理) 約12L
フレシャス 軽量パック対応で女性や高齢者でも扱いやすい。富士山系天然水。 天然水 約7.2L、9.3L
アクアクララ RO水で安定品質。月額料金がリーズナブル。 RO水(逆浸透膜処理水) 約12L
コスモウォーター 足元ボトル交換タイプで使いやすい。採水後48時間以内出荷。 天然水 約12L
クリクラ 全国展開の大手ブランド。安全性・コスパ重視。 RO水 約12L

まとめ:福岡県では「水の備え」が日常に必要

福岡県は水源が不安定なため、災害や渇水への備えとしてボトルタイプのウォーターサーバーの導入がおすすめです。日常使いできるだけでなく、万一の非常時にも安心して水を確保できるため、今後の家庭防災対策にも最適な選択肢となるでしょう。

以上、最後までお読みいただきありがとうございました。

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