先日、テレビを見ていたらウォーターサーバーの強引な営業でトラブルが多発しているというニュースが流れていました。ショッピングモールなどでイベントを打って集客しているのを時々見かけますよね。
私も何回か声を掛けられたことはありますが、かなり強引な場合もあります。
ウォーターサーバーを販売している会社がこれだけ営業に力を入れるには訳があります。それは
- 契約をすると定期的に売上が立つ(レンタル料や水の購入)
- 利益率が高い
- 解約率が低い
ウォーターサーバーを取り扱っている多くの会社は、それほど大きくない規模の会社でウォーターサーバーを販売して売上の基盤を作りたいのかもしれないですね。
この記事では、ウォーターサーバー業界のことを分析していますので、これからウォーターサーバーをご検討の方は、ぜひ、最後まで読んでみてください。
- ウォーターサーバーは大きく分けて2種類ある
- メーカーはとにかくウォーターサーバーを売りたい
- ウォーターサーバーのメーカーは中小企業が多い
- ショッピングモールでの勧誘は基本的に無視
- ウォーターサーバーを検討する際のポイント
ウォーターサーバーは大きく分けて2種類ある
ウォーターサーバーを大きく分けると
- ボトル宅配タイプ
- 水道水補給タイプ
の2種類に分けることができます。それぞれを詳しく見ていくと
ボトル宅配タイプ
ボトル宅配タイプは、各ご家庭にウォーターサーバーを設置して、ボトルタイプの水を購入して使用するタイプです。このタイプの場合、ほとんどがウォーターサーバーの設置費用は無料です。
ただ、メーカーによっては月に購入するボトルの数を指定していたりするので注意が必要です。
では、このボトル宅配タイプのウォーターサーバーを販売しているメーカーは何で利益を上げているのでしょうか。それはボトルの水で利益を上げています。
ボトル宅配タイプの水は、井戸水や川の水を原水として造水されているケースが多いです。
簡単に説明するとRO装置(逆浸透膜装置)を通水させて、井戸水や川の水の汚れ(不純物)を除去します。そのきれいになった水にミネラル分(カルシウムやマグネシウムなど)を添加して、ボトル宅配タイプの水が完成します。
ポイントはこのボトル宅配タイプの水を造水するのに「いくら」かかるのか。
高く見積もっても1,000Lあたり2,000円程度です。要するに1Lあたり2円ですね。
ボトルには10Lほど水を入れることができるので、
10L×2円=20円
これが10Lボトル1本あたりの水の原価です。仮にボトルを1本2,000円で販売した場合、1,980円が利益ということになります。
実際には人件費や機器のメンテナンス費、輸送費などがかかるので、もっと原価は高くなりますが、それでもかなりの利益率ですよね。
水道水補給タイプ
水道水補給タイプのウォーターサーバーは、各ご家庭で水道を使用するため、販売しているメーカーはどこで利益を上げているのでしょうか。
水道水補給タイプのウォーターサーバーを販売している会社は、レンタル費用や交換用のフィルターカートリッジで利益を上げています。
なかにはレンタル費用が無料という場合もありますが、そういうウォーターサーバーは必ず毎月フィルターカートリッジを購入するルールになっています。
フィルターカートリッジの場合も定期的に売上があがって安定収益になるので、何としても浄水器を使用してもらいたいわけです。
また、フィルターカートリッジは性能の比較が難しく、価格の妥当性も判断しにくい商品なので、利益率はかなり高いと想定されます。
メーカーはとにかくウォーターサーバーを売りたい
ここまで説明させていただいた通り、ウォーターサーバーをお客さんに設置してもらうとメーカーは
- 安定的な売上
- 高い利益率
を確保することができます。だからショッピングモールでの強引な勧誘でトラブルもおきてしまうわけですね。
もしウォーターサーバーの勧誘を受けたら、こういったメーカーの背景も分かっていると対応がしやすいです。
ウォーターサーバーのメーカーは中小企業が多い
ウォーターサーバーを扱っているメーカーはかなりの数存在します。ウォーターサーバーを専門に販売している会社もありますが、大手企業が色々な事業をやっているうちの一つの事業としてウォーターサーバーを販売しているケースも多いです。
会社名 | 商品名 | 資本金 |
---|---|---|
プレミアムウォーター㈱ | AURA Water Server | 3億円 |
富士山の名水㈱ | フレシャス | 1億円 |
㈱オーケンウォーター | オーケンウォーター | 400万円 |
㈱コスモライフ | Smart プラス | 5,000万円 |
アクアクララ㈱ | アクアクララ | ???? |
㈱ナック | クリクラサーバー | 69億円 |
会社名 | 商品名 | 資本金 |
---|---|---|
ウォータースタンド㈱ | ピュアライフ | ??? |
富士山の名水㈱ | エブリィフレシャス | 1億円 |
プレミアムウォーター㈱ | Locca | 3億円 |
㈱ナック | putio | 69億円 |
㈱TOKAI | Skitto(しずくりあ) | 140億円 |
㈱コスモライフ | ハミングウォーター | 5,000万円 |
ボトル宅配タイプのウォーターサーバーを扱っている会社と水道水補給タイプのウォーターサーバーを扱っている会社を6社ずつまとめてみました。
この中で注目していただきたいのが、ボトル宅配タイプと水道水補給タイプの両方を扱っている会社があるということです。それは
- プレミアムウォーター㈱
- 富士山の名水㈱
- ㈱ナック
の3社ですが、ウォーターサーバーを検討するならボトル宅配タイプと水道水補給タイプの両方を扱っている会社で話を聞いてみるのがおすすめですね。
どちらか片方だけ取り扱っている会社の場合、偏った提案になってしまう可能性があるからですね。
ショッピングモールでの勧誘は基本的に無視
ショッピングモールでウォーターサーバーの人に声を掛けられても無視すればいいと思います。実際、私も何回か勧誘されて話を聞いたことがありますが、全くと言っていいほど水の知識を持っていませんでした。
詳しくは分かりませんが、もしかしたらショッピングモールで勧誘している人達は、メーカーの人ではなく業務委託会社なのかもしれないですね。
ウォーターサーバーを検討する際のポイント
ボトル宅配タイプの場合
- どうやって水を作っているのか
- 殺菌はどうしているのか(水道水は塩素が添加されている)
- 水質は変わらないのか
- 水は腐らないのか
- 月のボトル購入本数は決まっているのか
水道水補給タイプの場合
- ろ過フィルターの構造がどうなっているのか
- フィルターの交換周期
- 途中解約できるのか
などを確認してみてください。
以上、最後までお読みいただき、ありがとうございました。