
名古屋港は伊勢湾に面した日本有数の港湾都市であり、釣り愛好家にとっても人気のスポットです。9号地では昼夜問わず釣り人がいますが、名古屋港には工場や下水処理場の水が流れてきているので、この釣った魚は食べることができるのだろうか?と疑問に思われる方もいらっしゃいます。
本記事では、名古屋港の水質データや実際の体験談をもとに、釣った魚が食べられるのかを詳しく解説します。
名古屋港の水質状況
最新の水質調査結果
名古屋港管理組合が公表している水質調査結果によると、令和5年度のM-1地点(ガーデンふ頭)では、以下のような数値が報告されています:
| 項目 | 環境基準 | 測定値 |
|---|---|---|
| pH | 7.0~8.3 | 8.2 |
| 溶存酸素(DO) | 2mg/L以上 | 7.1mg/L |
| 化学的酸素要求量(COD) | 8mg/L以下 | 6.1mg/L |
| n-ヘキサン抽出物質 | 検出されないこと | ND(不検出) |
これらの数値は、環境基準を概ね満たしており、水質は改善傾向にあるといえます。
この分析結果だけ見るとそれほど汚い水とは言えないですね。
底質の状況
一方で、名古屋市が実施した底質調査では、ガーデンふ頭付近の底泥から以下のような数値が報告されています:
- 総水銀:0.39ppm
- PCB:0.03ppm
これらの値は環境基準を下回っていますが、底質の汚染が完全に解消されたわけではないことを示しています。
工場排水や下水処理場から排出される水が汚いと思われているが・・

工場排水や下水処理場の排水は、「汚れている」「環境に悪い」といったイメージを持たれることがありますが、実際には厳しい水質基準のもとで高度に処理されており、安全性が確保されています。ここでは、その仕組みと理由をわかりやすく解説します。
工場排水が汚くない理由
排水基準に基づく管理
- 工場は「水質汚濁防止法」や「下水道法」によって、BOD(生物化学的酸素要求量)、COD(化学的酸素要求量)、SS(浮遊物質)などの濃度に厳しい基準が設けられています。
- 基準を超える排水を出すことは違法となり、罰則の対象になります。
中和・沈殿・濾過などの排水処理設備
- 工場では排水に応じて、pH調整、中和、油水分離、沈殿、ろ過、凝集沈殿など多段階の処理が行われます。
- 一部の工場では活性炭処理や膜ろ過(MF・UF)などの高度処理も導入されています。
モニタリングと自主管理体制
- 工場は定期的に排水を採取・分析し、水質データを記録・報告します。
- オンラインモニタリング装置によって、24時間リアルタイムで排水状況を監視する施設も増えています。
下水処理場の排水が汚くない理由
多段階の浄化プロセス
高度処理による水質の改善
- 近年は、オゾン処理、砂ろ過、膜処理(MBRなど)などの高度処理技術も導入されており、水道水に近い透明度を持つ排水も存在します。
法律で定められた放流水の基準
- 放流前には、BODやSS、pH、残留塩素などが環境基準に適合しているか確認されます。
- 河川や海に与える影響が極めて小さくなるよう管理されています。
実際の排水の状態
- 処理後の水は透明で、臭いも抑えられており、見た目には清水に近い状態です。
- 一部の自治体では、処理水をトイレの洗浄水や公園の灌水用に再利用しています。
昔は工場から排出される排水も汚かったですが、現在では水質汚濁防止法により厳しく水質を定められているため、海が汚染されることもないです。
名古屋港で釣れる魚とその食味
ハゼ
ハゼは名古屋港でよく釣れる魚の一つで、特に天ぷらにすると美味しくいただけます。実際に名古屋港の河口付近(天白川など)で釣ったハゼを天ぷらにして食べたところ、臭みもなく美味しかったとの報告があります。
クロダイ(チヌ)
クロダイは釣り人に人気の魚ですが、名古屋港で釣れたものはクセが強く、刺身で食べるのはおすすめできません。加熱調理(から揚げなど)であれば、臭みが軽減される場合があります。
クロダイは基本的に何でも食べるので、少し臭いがしますね。
シーバス(スズキ)
シーバスも名古屋港で釣れる魚ですが、刺身にすると水の臭みを感じることがあります。フライなどの加熱調理であれば、美味しくいただけることもあります。
夜釣りで1m近い大物も釣れることがあります。
Q&A:よくある質問
Q1. 名古屋港で釣った魚は食べても大丈夫ですか?
A1. 水質は改善傾向にあり、環境基準を概ね満たしていますが、底質の汚染が完全に解消されたわけではありません。釣った魚を食べる場合は、自己責任で判断し、特に刺身などの生食は避け、加熱調理をおすすめします。
Q2. どの魚種が比較的安全に食べられますか?
A2. ハゼは比較的安全に食べられる魚種とされています。特に天ぷらなどの加熱調理であれば、臭みもなく美味しくいただけるとの報告があります。
Q3. 名古屋港の水質は今後も改善される見込みですか?
A3. 名古屋港では継続的な水質改善の取り組みが行われており、今後も水質の改善が期待されます。ただし、底質の改善には時間がかかるため、引き続き注意が必要です。
まとめ
- 名古屋港の水質は改善傾向にあり、環境基準を概ね満たしています。
- 底質の汚染は完全に解消されていないため、釣った魚を食べる際は注意が必要です。
- ハゼは比較的安全に食べられる魚種とされており、加熱調理をおすすめします。
- クロダイやシーバスは刺身での生食は避け、加熱調理を推奨します。
名古屋港での釣りを楽しむ際は、水質や魚の安全性に注意し、適切な調理方法で美味しくいただきましょう。